パドタマ51号に続き、現在の当クラブでの活動の殆どに対応できる、
最低限必要なウエアについて、私の考えを紹介したいと思います。
前回と今回で、基本的なウエアを一通り網羅できているはずです。
各自のプレイスタイルによって、必要性や優先順位は違って参ります。
前回、今回のロール便りを参考の上、必要な品物を考えてみて下さい。
失敗する前に、有識者にアドバイスを求めることを忘れずに!
それから、特に身体に密着するウエアにつきましては、必ずお店でのフィッティングを!
(※写真で紹介しているウエアは一例です。色々なメーカ・製品がありますので、自分に合うものを幅広く探してみましょう。)
@ストレッチ系ウエア
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ジオライン Men's
【モンベル \3,400】 |
前回紹介したラッシュガードは、インナー、アウター両方を兼ねられるものの、
完全撥水・速乾ではないため、より暖かさを求めたい方のインナーには適さない場合があると述べました。
また、真冬にも漕ぎたいヒトにとっても不向きです。
これらの弱点を補うための加工が施されている「ホットカプセル」や「サーマルストレッチ」と呼ばれる高機能インナーウエアがあります。
これらは価格も性能もピンキリ。だんだんと勉強しながらチョイスするウエアだと思って下さい。
比較的安価なものに「ジオライン」という多目的の高機能インナーウエアがあります(主にウインタースポーツや登山に使用)。
まずは、前回紹介した化繊のTシャツ(長袖)から試すことをお勧めします。
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パドリングシューズ ショート
【モンベル \4,725】 |
Aパドリングシューズ
初めの一足としましては、前回紹介したようにウエット系の素材を用いたシューズを、オールシーズン用として揃えるのが得策です。
それでも、どうしても足先が冷たい場合には、フリース地など吸水しない布地のソックスを買い足すことで、保温性がぐっと高まります。
ここから先は春秋、および水温が低く
リスクのある夏の川で必要なウエアの紹介です。 |
Bウエット系ウエア
ウオータースポーツ全般で使われている「ウエットスーツ」は、ネオプレンと呼ばれる合成ゴム素材の類で作られています。
この素材は、高い保温性、クッション性、浮力を持っているため、まさにカヤッカー向けのウエア素材といえます。
大気中の保温性はもちろんのこと、水中ではネオプレンと肌の間に薄い水の層を作り、それを体温で温めることで高い保温性を発揮します。
この原理から想像がつくかと思いますが、サイズの大きなウエット系ウエアを身につけた場合、
ネオプレンと肌の間の水に流れができるため、保温効果が著しく低下します。
極力ぴったりしたものを購入し、着られなくなるギリギリの体型まででセーブする・・・
のがベストということになります(ある意味これが一番難しいですね・・・)。
また、男性用、女性用でフォルムが全く異なり、誤ると保温性が著しく低下します。
念のためこの点にもご注意下さい。
このウエアについても、素材の機能や、サイズのオーダーの仕方で価格は色々です。
今回は形状の違いのみ説明させて頂きます。
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パドリング
タンクトップ Men's
【モンベル \6,300】 |
1) トップ
心臓をはじめ、保温が必要な多くの内臓器官を集めている上半身胴体を保温するウエアです。
安価な素材のウエアを選択する場合、どうしても十分な保温効果を得るには厚手になります。
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パドリングタイツ Men's
【モンベル \13,500】 |
パドリングでもっとも運動する肩関節の邪魔にならないよう、ベストタイプの形状が定番です。
近年、薄手の高機能なネオプレン系素材が比較的求めやすい価格に収まってきており、
上腕まで袖があるタッパタイプ、手首まで袖があるスリーブトップを選択する人も増えています。
2) ボトム
下半身を保温するウエアです。
内腿〜脚の付け根付近には、皮膚近くに大きな血管が走っており、この部位の保温は体温低下を防ぐ重要なポイントになります。
ショートパンツタイプのボトムもありますが、これは四季を通じて川に出かけ、つねに快適に漕ぐ必要性のある、
限られた方(インストラクターや選手)が選択するウエアだとお考え下さい。
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